生理痛

症例

生理痛でお悩みの三十代半ば女性、Ｍさんに整体のご相談いただきました。十代の頃から生理痛が強めだったそうですが、一年ほど前から特に辛くなったとのことです。痛み止めの薬を飲まないと仕事にもいけないそうです。
生理痛といってもその症状は人それぞれですが、Ｍさんの場合はお腹と腰に痛みが出ています。
上記のとおり、Ｍさんの生理痛はお腹と腰に起きています。お腹に起きる生理痛と、腰に起きる生理痛は、痛みの原因が違います。整体内容をお伝えする前に、それぞれの痛みの原因について、次項より説明いたします。

お腹に起きる生理痛の原因

十代から二十代前半までの方というのは、経血の通り道である「子宮頸管」がまだ未熟です。そのため、経血をうまく体外に排出できずに、生理痛が重くなる傾向にあります。ですが、Ｍさんは三十代半ばですので、それには該当しないと思われます。
だとすれば、プロスタグランディンの過剰分泌があやしいです。プロスタグランジンはホルモンに似た働きをする生理活性物質で、月経時に子宮収縮させて経血を体外に排出してくれます。
しかし、プロスタグランジンが過剰に分泌されてしますと、子宮を必要以上に収縮させるために不快な痛みが生じるのです。 Ｍさんの生理痛もプロスタグランディンの過剰分泌が考えられます。

腰に起きる生理痛の原因

生理前や生理中にはリラキシンというホルモンが分泌されます。このリラキシンのおかげで骨盤が開き、経血がスムーズに体外へ排出されます。
しかし、開いた状態の骨盤は非常に不安定です。不安定な骨盤を放ってはおけませんので、骨盤周りに筋肉が骨盤を支えようとします。特にお尻の奥にある 梨状筋りじょうきんという筋肉が頑張ってくれます。 梨状筋は腰痛を引き起こす筋肉としてよく知られています。生理中は骨盤を支える梨状筋が疲弊しますので、その疲弊によって腰痛が引き起こされるのです。

生理痛改善の整体

お腹に起きる生理痛は冷えが大敵といわれています。身体からだの冷えは血液循環を悪くさせるために、痛みの原因であるプロスタグランジンが、骨盤内で不要に滞ってしまう可能性があります。これが生理痛が重くする原因のひとつです。
筋肉の緊張は血行不良を生じさせ、ひいては冷えをも招きます。特にお腹や腰の冷えは生理痛に影響しますので、整体ではお腹や腰の筋肉にアプローチします。
また、骨盤が歪んでいる場合も血行が悪くなって、お腹や腰に冷えが生じる場合があります。Ｍさんの骨盤にも歪みがありましたので、骨盤矯正を行わせていただきました。
＊ 腰に起きる生理痛の原因は、前述したとおり梨状筋が原因です。Ｍさんの梨状筋をチェックしてみると、やはり緊張（疲労）がみられました。
ただ、梨状筋は決して悪者ではなく、不安定な骨盤を支えてくれている重要な筋肉です。不要な緊張は取り除かないといけませんが、必要な緊張まで無理やり取り除くのはよくありません。
そういったことに注意を払いながら、梨状筋をケアして整体を終了させていただきました。

Ｍさんへの整体の結果

整体後は薬を飲まなくて済むようになったそうです。痛みがゼロにはなっていませんが、ご本人の感覚では、以前の三割くらいまで減ったとのことです。
生理はお身体の大切な機能ですので、痛みをゼロにすることはできません。それでもよろしければ、一度当院にご相談ください。少しでも生理痛が楽になるよう、精一杯の整体をさせていただきます。
＊ お腹に起きる生理痛と腰に起きる生理痛は、原因が違うとご説明しましたが、両者の症状は複雑に絡み合っています。そのため、当院では生理痛に関係する部位を、すべてケアさせていただきます。ただし、骨盤矯正だけは、骨盤が歪んでいる場合のみ行います。

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