過去のコラム

マタニティ整体（腰痛と肩こり）

今回のコラムはＮさんという方への施術例になります。Ｎさんは6ヶ月目の妊婦さんですから、施術内容はマタニティ整体になります。お悩みは腰痛と肩こりでした。
腰痛の症状は以下のようなものです。
お買い物などで15分ほど歩くと右腰が痛くなるそうで、ご来院時の状態は、立っているだけで腰に違和感があるそうです。肩こりは肩まわりや肩甲骨まわりの凝こりで、一般的な肩こりの症状です。
マタニティ整体で大事なのは、中臀筋ちゅうでんきんという筋肉です。中臀筋は骨盤と大転子（大腿骨の上外方）に付着している臀部（お尻）の筋肉です。
中臀筋は腰痛筋ともいわれる筋肉で、その名が示すとおり、腰痛を引き起こすことが頻繁にあります。中臀筋が原因の腰痛は痛みが強いことも多く、その痛みが長く続くこともしばしばです。
また、中臀筋は姿勢を保つための重要な役割を担っていますので、この筋肉に問題があると、身体のバランスが崩れて猫背の姿勢になります。その姿勢の悪さが引き金となって、頭痛や肩こりが発現することも珍しくありません。
このように中臀筋は少々厄介な筋肉なのですが、妊娠中は中臀筋に負担がかかりやすく、この筋肉を傷めている妊婦さんがかなりの確率でいらっしゃいます。
妊婦さんは胎児の成長に伴って体重がどんどん増えていきますが、姿勢を保つ役割のある中臀筋は急激な体重の増加に弱いという特徴があります。
また、中臀筋は座位において負担のかかりやすい筋肉なのですが、妊娠中はホルモンバランスが変化するために疲れやすくなっています。普段より座る回数も時間も増えるため、知らず知らずに中臀筋に悪影響を与えています。
したがって、妊婦さんはどうしても中臀筋を傷めやすいのです。
マタニティ整体おいて中臀筋のケアは必須と言えます。

Ｎさんへのマタニティー整体の結果。

お母さんにかかる身体的なストレスは、赤ちゃんにもダイレクトに伝わります。したがって、強い力をぐいぐいかける施術や、強い痛みを伴う施術は、マタニティ整体には適していません。
当院のマタニティー整体は、穏やかな力を、ゆっくりとかけていきます。強い力を用いる代わりに、穏やかな力を、長くゆっくりと加えるイメージです。この整体方法だと痛みがありませんし、非常に安全という特徴もあります。
そういった施術でまずは肩こりにアプローチしました。首から肩にかけての筋肉をゆるめていきます。肩が軽くなって、視界が明るくなったとおしゃっていました。
次に肝心の中臀筋をしっかりと調整し、Ｎさんに立ちあがってもらいました。普通に立ってるだけだと違和感は感じなくなったそうですが、右足に体重を掛けると少し違和感があるとのことでした。
もう一度、中臀筋を調整させてもらったあとに、右足に体重をかけてもらうと、違和感がなくなったと喜んでいただきました。
歩行時に出る症状は15分歩いてから発現するものです。さすがに15分歩いてもらうわけにはいきませんので、その症状がどのくらい楽なったかは確認できませんでした。次にご来院いただいたさいにお伺いするしかありません。少しでも楽になってもらえていたらよいのですが。
妊婦さんはうつ伏せになれませんので、マタニティ整体の施術は、仰向けか横向けに限られます。そのほかにも諸々の制限がマタニティ整体にはありますので、正直なところ症状の改善が難しいという場合もあります。ですが、できる限りのことを精一杯させていただきますので、よろしければ当院にマタニティ整体をお任せください。

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