体動制限考察法「症例」
このページでは体動制限考察法の具体的な考え方をご紹介します。
前ページでもお伝えしたとおり、 体動制限考察法には以下のふたつの特徴があります。
- 症状を論理的に考える。
- 辻褄の合う原因を見つけだす。
また、これも前ページにてお伝えしましたが、体動制限考察法は、症状のある方のお話をとにかくしっかりとお伺いします。
腰痛は腰の骨の歪みが原因、頭痛は首の骨の歪みが原因。などと解剖学や整体理論といった知識だけで考えると、それが固定概念になって、誰にだってわかる簡単なこと見逃してしまいます。
それを避けるために、症状のある方のお話を、しっかりと聞かせていただきます。
どこに痛みがあるのか。どこを動かすと痛いのか。どう動かすと痛いのか。しっかりとお話を聞いて、症状の詳細を把握し、痛みの根本原因を見つけだします。
以下に実際にあった症例をあげて、体動制限考察法の考え方をご紹介します。
症例の目次
症状のある方のお話をしっかりと聞いて、論理的に根本原因を導きだします。
7つの症例をあげてご説明しましたが、体動制限考察法は症状のある方のお話をしっかり聞くと、ご理解いただけたでしょうか。
上記の症例のなかから一つ目のKさんの腰痛をピックアップしてお話します。
- 痛い場所は腰の骨の7〜8cm右横。
- 腰の骨の7〜8cm右横に腰の骨はない。
- 腰の骨が神経を圧迫していることが原因?
腰の骨の7~8cm右横に腰の骨がないというのは、解剖学や整体理論といった知識がなくても、誰にだってわかる当たり前のことです。しかし、腰痛は腰の骨の歪みが原因だと、解剖学や整体理論といった知識だけで考えてしまうと、簡単で当たり前のことほど見逃すものです。
見逃せば辻褄の合わない原因を導きだすこともあります。
Kさんの腰痛はその典型的な例といえるでしょう。
腰の骨の7~8cm右横に腰の骨があるわけないのですから、腰の骨が神経を圧迫しているという見解は辻褄が合っていません。
ところが、解剖学や整体理論といった知識だけで考えたために、腰痛は腰の骨の歪みが原因だと端から決めつけしまい、辻褄の合わない原因を導きだしています。
腰の骨の7~8cm右横にあるのは筋肉だけです。筋肉だけしかないのであれば、筋肉に原因があると考えるのが自然です。
体動制限考察法は解剖学や整体理論だけで判断することはありません。症状のある方のお話を、とにかくしっかりとお伺いします。
どこに痛みがあるのか。どこを動かすと痛いのか。どう動かすと痛いのか。
それぞれの症状の詳細を把握し、正確な根本原因を見つけだします。